2008年8月24日日曜日

警察で飛び降り自殺

酔っ払い運転で警察で事情聴取をされたトラック運転手が、飛び降り自殺をした。これはなんともひどい悲劇だ。

ヤフーニュースから(日本テレビ)引用してみよう。

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飲酒運転で聴取後、警察署で飛び降り死亡

 大分・中津市の大分県警中津署で23日午前、飲酒運転の疑いで取り調べを受けたトラック運転手が屋上から飛び降り、死亡した。 調べによると、男性は福岡・行橋市に住む50歳のトラック運転手で、23日午前3時過ぎ、中津市でトレーラーをガードレールに衝突させる事故を起こした。男性の呼気からアルコールが検出されたため、男性は中津署で、任意で取り調べを受けた。取り調べが終わり、男性は「たばこを吸いたい」と1階の屋外にある喫煙所に行ったが、その後、雨どいなどを伝って中津署の屋上に上がり、飛び降りたという。男性は頭などを強く打ち、死亡した。 事故について、中津署は「取り調べは適正だったが、警察署内で起きた事故で、大変残念に思う」とコメントしている。
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この事件だが、なぜこの運転手が死を選択したのか? この運転手は、ガードレールの一部を破損したに過ぎない。これは死ななければいけないほどのことなのか?

ここで、考えてみると、飲酒運転の厳罰化の影響をみてとることができる。
今、飲酒運転には大変な厳罰が科せられる、この運転手は、まちがいなく職を失う。刑務所にも入れられるだろう。前科者になるのかもしれない。

これからの人生、犯罪者として、まともに生きていくのは大変に難しい。
実際、この運転手の人生は知らないが、50年を以上、まじめに生きてきた方なのかもしれない。もちろん、飲酒運転には油断もあったろう。
しかし、誰でも油断することはある。今回の逮捕でこの運転手は、人生をまさに棒にふったこととなるのだ。

この厳罰化のことを思うと、彼が死を選択した心情も納得できる。
逆に言えば、現在の飲酒運転に関する厳罰化がなければ、この運転手は死なずにすんだ。

つまり、トラック運転手の自殺は、飲酒運転の厳罰化の犠牲ではないのか?

飲酒運転で悲惨な事故はある。しかしながら、厳罰化で、悲惨な死を迎える人もいる。
飲酒運転を防ぐのに、厳罰化しか道はないのか? それほど日本人には知恵がないのか?

ただ、厳罰化すれば、良い。その結果自殺したら、その人の自己責任だ。・・・こんな冷たい社会を、日本人は、選択している。