2023年10月9日月曜日

意外に多いオーストラリアでの自殺

オーストラリアでは、自殺者数が多いことが知られています。2020年には、約3100人が自殺し、自殺未遂に至った人数は約65,000人にも上ると言われています¹. 自殺者数は、15歳から44歳の年代に多く、LGBTQI+の人々やオーストラリア原住民の人々も多く含まれているとされています¹. 自殺に追い込まれる理由は人それぞれ違いますが、トラウマ、精神疾患、身体的障害、薬物及びアルコール中毒、生活苦や長年にわたるストレスなどが主な理由として挙げられています¹. オーストラリアの自殺防止への取り組みとしては、Suicide prevention/自殺防止を掲げるサポート団体の存在や、精神疾患をもっと知ってもらうための啓発活動が行われています。毎年9月の第2木曜日は、「R U OKAY? デイ」とされており、自分の周りで元気をなくしている人達に「大丈夫? 」と声を掛けようという目的で制定された日です。 また、オーストラリア保健・高齢者ケア省は、「国家メンタルヘルス・自殺防止計画」を公表しており、2021年から2022年にかけて、メンタルヘルス・自殺防止システムの重要な構造改革に着手しました³. さらに、自殺未遂体験者や精神疾患を持つ人々が自分自身の体験を生かして、苦しんでいる人達をサポートする「Peer support」という制度もあります。