2023年11月10日金曜日
鉄道の飛び込み自殺と賠償金
鉄道で飛び込み自殺をすると、遺族に対して鉄道会社から損害賠償請求が行われることがあります。
民法709条では、故意または過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負うと定められています。
鉄道で飛び込み自殺をした場合、鉄道会社は、車両や設備の損壊、乗客の負傷や死亡などの損害を被ります。これらの損害は、故意または過失によって引き起こされたと判断される場合、鉄道会社は、飛び込み自殺を行った本人の遺族に対して、損害賠償請求を行うことができます。
具体的には、以下のようなものが賠償請求の対象となります。
* 車両や設備の修理費用
* 乗客の負傷や死亡に対する損害賠償
* 振替輸送費
* 対応に追われた方々の人件費
賠償請求額は、事故の状況や被害の程度によって異なりますが、数百万円から数千万円に上ることもあります。
なお、飛び込み自殺を行った本人が死亡しているため、損害賠償責任は、本人の遺族が負うことになります。
ただし、遺族が故意または過失によって事故を起こしたわけではないため、賠償額は、遺族の経済状況や、事故の状況などを考慮して減額されることもあります。
また、遺族が相続放棄をすることで、損害賠償責任を免れることもできます。
鉄道会社は、飛び込み自殺の防止に努めていますが、完全に防止することは困難です。そのため、遺族が損害賠償請求を受ける可能性は、常に存在しています。