2023年11月21日火曜日
自殺の名所 青木ヶ原樹海
青木ヶ原樹海は、山梨県富士河口湖町と鳴沢村にまたがる、約3,500ヘクタールの広大な原生林です。富士山の北西麓に位置し、樹海の中心部には、標高2,000メートルを超える「お役所岳」があります。
青木ヶ原樹海は、その広大さと静寂さから、自殺の名所として知られるようになりました。毎年、国内外から多くの人が青木ヶ原樹海を訪れ、自殺を図ります。
青木ヶ原樹海が自殺の名所となった理由としては、以下のようなものが考えられます。
* **アクセスの良さ**
青木ヶ原樹海は、東京から車で約2時間半、新宿からバスで約4時間と、アクセスが良好です。そのため、自殺を決意した人が、思い立ったらすぐに訪れることができます。
* **静寂さ**
青木ヶ原樹海は、周囲に人家や道路がなく、とても静かです。そのため、自殺を図る人が、周囲の目を気にせず、静かに死を迎えることができます。
* **メディアの影響**
青木ヶ原樹海が自殺の名所として知られるようになったのは、1970年代にテレビ番組で取り上げられたことがきっかけであるといわれています。その後、さまざまなメディアで青木ヶ原樹海の自殺に関する報道がなされ、自殺の名所としての印象が定着しました。
青木ヶ原樹海で自殺を図った人の遺体は、地元の消防署や警察が回収しています。また、青木ヶ原樹海を訪れる人が自殺を図らないよう、地元ではさまざまな対策が行われています。
主な対策としては、以下のようなものが挙げられます。
* **看板やポスターによる啓発**
青木ヶ原樹海の入り口には、「自殺はよくない」などのメッセージが書かれた看板やポスターが設置されています。また、樹海の周囲には、自殺を思いとどまらせるためのメッセージが書かれた看板が設置されています。
* **巡回活動**
地元の消防署や警察が、青木ヶ原樹海を巡回し、自殺を図っている人を発見した場合は、説得や保護を行います。
* **相談窓口の設置**
青木ヶ原樹海の近くには、自殺を考えている人のための相談窓口が設置されています。相談窓口では、専門のスタッフが、自殺を考えている人の話を聴き、助言や支援を行っています。
しかし、これらの対策にもかかわらず、青木ヶ原樹海で自殺を図る人の数は減っていません。2022年には、青木ヶ原樹海で105人(推計)が自殺を図り、うち52人が死亡しました。
青木ヶ原樹海は、美しい自然が残る場所であり、多くの人が訪れる観光地でもあります。しかし、その一方で、自殺の名所としても知られており、多くの悲劇が繰り返されています。青木ヶ原樹海で自殺を図る人を減らすためには、地元の対策だけでなく、社会全体で自殺対策に取り組むことが重要です。